< 2003年度1学期前半号 >

 

〜ふれあいの時間(LIS農園で苗植え)〜

 

年度がはじまりました。

春からスクールでお借りしている農園で水やりや雑草とりをしている子どもたち。愛情いっぱいの観察・手入れに、はやくもトマトやきゅうりがミニミニサイズで姿をみせて「こんにちは」。食べるのがたのしみです!

 

 

*** 目次 ***

「デンマーク」・「電気と磁石」

 

 

 

デンマーク (全6週)

いつか世界地図をひろげた時に、日本のほかにもう1つ好きな国、興味のある国をぜひもってほしい。そこからたくさんの「?」が生まれる。夢がひろがる。そして日本のことも、もっと知りたくなる。何かしたくなる。

 

―――そんなきっかけづくりにと、担当ナビが大好きな国、「デンマーク」をとりあげました。

 

■ ヒュゲの国デンマーク 

デンマーク人といえば“hygge(ヒュゲ)”。一人でも仲間とでも、“心地よい幸せな時間を過ごすこと”がとにかく大好きです。このhyggeの実践が、そのまま国づくりへと発展しています。

hyggeに欠かせないアイテム、キャンドルを皆で作りました。

 

(“hyggeヒュゲしよう♪)

ジャガイモと牛肉とチーズを使った家庭料理に挑戦して、テーブルに皆で作ったキャンドルの火を灯しました。ゆらゆらゆれる優しい火をみて子どもたちも何かを感じたようです‥‥‥

 

+ 気持ちが盛り上がってきて、部屋の雰囲気づくりへと心が傾き

********「そうだ!ろうそくをいろんな所におこう!」

+ ろうそくの灯りが心地よい部屋に、外のあかりがさしこみ

********「ドアを閉めて!デンマークが出て行っちゃう!」

+ ペットボトルのお茶を食卓の上に置かず、そっと自分の足元に置いた。

********「だってデンマークに合わないんだもん」

 

子どもたちが表したその瞬間のひらめき、判断力、行動、その感覚を大切にしあいたいものです。

 

■ 風の国デンマーク 

古くから風を利用してきたデンマークは風力発電もさかんです。

風の国デンマークにならって・・・

 

(風を感じる!)

目に見えないけれど確かに存在する風。どうしたら分かる?

どこで見つけた?どんな感じだった?まず自分の五感を使って、風さがし。自分にしかわからない風も一緒に見つけて発表しましょう。

(雨でも風力発電機はまわってる)

お台場で4月から稼動し始めた「東京風ぐるま」を見学しました。あいにくの天気で子どもたちは風力発電機に向かって叫んでいました。「さむーーーい」「中に入りたーーーい」

 

■ 教育の国デンマーク 

 

(デンマークへE−MAILを送ろう)

創立して120年以上という伝統あるボーリングフリースクールに、自己紹介や質問を書き、学習風景の写真を選んで添付しました。

 

担当ナビ:デンマーク人は「人が何よりも大切な資源」として様々なものに挑戦し続けています。このテーマ学習が、高水準の文化の中で忘れがちな人のぬくもりや、あたたかな時間の共有の大切さを感じられ、実践していくきっかけになれば嬉しいな!

 

電気と磁石 (全6週)

私たちの身のまわりには電気製品があふれています。子どもたちのおもちゃもほとんどが電気を使うものになっています。でもあまりに複雑になった現代の電気製品は子どもたちの「その仕組みを知りたい」という好奇心を萎えさせてはいないでしょうか。私たちが子どものころはもっとシンプルなものが多く、分解して中を見たり、簡単なラジオを自作してみたりして興奮したことを覚えています。

 

今回のテーマ電気と磁石では「実際に手を動かして動かす。」ことに重点を置いてみました。モーターや電池を作ったり、電磁石で物を動かしたり、中には原理をきちんと理解するには難しいものも取り上げましたが、「身のまわりにあるものでこんなことが出来るのか。」という驚きは十分堪能できたと思います。

 

《磁石の性質》

まずは磁石の性質を調べます。どんな物を引きつけるのか?N、S極はどう働くのか?方位磁石が北を向くのはなぜか?砂鉄の性質は?実験は続きます‥‥

 

《豆電球を光らせる》

次に豆電球を使い電気回路の基礎を学びます。電気が流れるためにはその回路が閉じていなければならないこと、それを利用して、ものに電気が通るか調べることが出来ることを「電流」、「電圧」といった専門用語を使わずに学んでゆきます。つなぎ方をかえて豆電球の明るさを変えることにも挑戦しました。

電気と磁石の関係を学ぶ入り口となる電磁石を作りました。出来上がった電磁石の性質、永久磁石との違いを実験。

 

《モーターをつくる?!》

モーターの製作は今回のメインイベントです。今まで学んだ磁力、電気の性質がここで使われています。製作に取り掛かる前に模型用のモーターを分解してなかに磁石、電磁石を発見。「これほんとに磁石?」と中の部品にクリップをつけてみる子もいました。大人の言うことを鵜呑みにせず自分で調べる姿勢立派です。

バランス取りなど少しコツのいる作業があり、苦労している子もいましたが、すこしだけナビに手伝ってもらい、全員完成。いつもよりたくさん回っています。

 

《科学技術館見学》

科学技術館見学では電気関係の施設を中心に見て回りました。スクールでは体験できない大掛かりな実験器具が多く、みな目を輝かせていました。備長炭とアルミホイルで電気を起こす実験のイベントにも参加。炭で手が汚れるのを嫌がった子は、ややご年配の指導官に「手を汚さずして炭電池は作れんのじゃ!」と怒鳴られてました。

 

《風力発電》

テーマ[デンマーク]とのジョイントで風力発電機のモデル製作にも挑戦しました。モデルといってもちゃんと風を当てると発電、発光ダイオードが光ります。

 

 

毎日の出来事の中からいくつかのシーンを取り上げて紹介します。

 

 

《センスオブワンダー2003》(ふれあい)

新年度、生活リズムをつかみはじめた5月22日に、スクールで1泊2日の宿泊体験を開催しました。その名は「センスオブワンダー」‥未知なもの、不思議なものなどに目をみはる感性を刺激し、発見の喜びに胸をときめかすこと‥友だちと一緒に、または一人で、自分なりのセンスオブワンダーを体験することを目指しました。初めての寝袋、初めての銭湯、料理、夜遊び・・・。「毎日こんな生活だったらいいのにィ」と湯上りにスクールの玄関でつぶやきうなずき合う子どもたち。テーマソング「世界に一つだけの花」を鼻歌でうたいながら布団にもぐっていました。またやろうネ。

 

《くるくるキラキラ人工衛星》(アート)

アートではテーマ電気と磁石に関連させて、クルクル回ってキラキラ光る人工衛星をつくりました。ホログラムフィルムをはりつけて人工衛星に見立てた磁石を、指で軽くはじきます。鉄に付こうとする磁力と引力が作用し合って、くるくる回転しながらハリガネの輪を回りはじめます。うまい具合にハリガネの輪を傾けないと止まってしまいます。うまい具合とはどんな具合か。やってみればわかります。人工衛星を上手に一周させられたら成功、往復させられたら大成功と言って、まばたきもせずに挑戦していました。

 

《秘密基地》(とことんやろう!)

「もぐらが出るぞ〜」

だれもが通る道なのでしょうか‥。男の子たちの秘密基地づくりが盛んです。外に穴を掘っていると思ったら、ダンボールで船のようなものをつくる‥。「ダンボールの基地を、外の基地に埋める!」???少しの期待と大いなる不安をもって、今日も子どもたちを優しく見守るナビゲータです。

「ちょうど一人ぶん」

「キコエマスカ‥」「キコエマセン‥」

 

2003年度1学期後半号はテーマ「森」とテーマ「水」、マイナスイオンたっぷりの内容でお届けする予定です。

 

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